月夜見宮
2015年2月28日に遷御の儀が斎行された新宮が、まばゆいばかりに光り輝く、月夜見宮(つきよみのみや)は、外宮から徒歩8分ほど、外宮の別宮の中では唯一の宮域外にある神社です。賑やかな街中にあるにもかかわらず、境内の中はとても静かで凜としていました。ご祭神は月夜見尊(つきよみのみこと)。三貴神の1柱。太陽を司る天照大御神の弟神であり、夜を司る神とされています。月の満ち欠けを見て、暦を読んだことから、古来から農業とも深く関わりを持ち、農業の神としても親しまれてきました。内宮の別宮である「月讀宮」は同じ御神ですが、月夜見宮は、月夜見尊とその荒ぶる神霊である月夜見尊荒御魂(つきよみのみことのあらみたま)の2柱の神が同じ社殿に祀られています。
◇白馬伝説 「神路通り」(かみじどおり)
月夜見宮に夜が訪れると、入り口に連なる石垣の一つが白馬に姿を変え、社殿に頭を下げながら月夜見尊がお乗りになるのを待っています。そして、神を乗せると馬は、外宮の北御門に真っ直ぐ伸びる一本の道を進みます。月夜見尊は豊受大御神に会うためにこの道を通るとされ、人々は神聖な道として、夜は通るのを避けたり、どうしても通らなければならない時は真ん中を避けて端を歩き、神に触れないように気をつけたとされています。現在でも、道の真ん中には色のついた石畳が伸びており「神路道り」として信仰深いものとなっております。
◇ご遷宮
平成25年秋、皇大神宮(内宮)ならびに豊受大神宮(外宮)の両正宮において、遷御の儀が粛々と斎行されました。しかし、御遷宮は、内宮・外宮だけではなく、別宮、摂社(せっしゃ)、末社(まっしゃ)を含む125社すべて斎行されます。
伝統の織布
お伊勢参りに江戸から東海道を徒歩で20日、航路の舟参宮で15日前後かかった江戸時代。
伊勢の国は、絹の伊勢紬、麻の津もじ、木綿の松阪木綿、伊勢木綿の産地でしたが、元を辿ると
紀元前3世紀、縄文時代から弥生時代へ移り変わろうとする頃、秦の始皇帝の命により、不老長寿の妙薬を求め、童男童女三千人、五穀の種子、百工(各種最高の技術者)を伴い来日した、除福の一行によって、我が国にもたらされた時の最新紡績技術は、絹と麻を織り、その後、時を経て、断片的に渡来する人々との交流によりUpdateしながら、脈々と受け継がれてきました。
16世紀になると日本でも綿の栽培が普及し、古代紡績の中心地であった伊勢の地は土、水、天候、冬場の肥料に恵まれ、上質な綿の一大産地になったといいます。
17世紀以降の江戸時代では、伊勢の国からきた木綿「伊勢木綿」「松阪木綿」と称し、全国を旅する伊勢商人(松阪商人)や御師によってその名が知れ渡りました。伊勢木綿は「白雲織(紺無地)」、「伊勢晒」と共に有名になり、縞模様も織られるようになって、庶民のおしゃれ着として親しまれ、反物は伊勢参宮で賑わった街道の名物みやげとなりました。また、松阪商人である『三井八郎兵高利』が江戸に出店した呉服屋『越後屋』(現在の三越の前身)は飛ぶ鳥を落とす勢いであり『松阪木綿』の名称は江戸中に響き渡りました。
20世紀の明治時代に入り、国の政策や豊田式織機の革新的な普及によって、木綿業は更に盛り上がりを見せますが、化学繊維の発展や、生活の洋風化、また、世界恐慌によって打撃を受け、たくさんの業者が廃業を選び、現在では、「松阪木綿」は御絲織物(株)、「伊勢木綿」は臼井織布(株)各一社のみとなりました。<続く>
店主
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※画像はすべて「伊勢木綿」臼井織布(株)
龍池山 松尾観音寺
三重県伊勢市の外宮と内宮の中間に位置する松尾観音寺。
特定の宗派に属さず、本山も末寺も檀家も持たない単立の祈願寺です。約1300年前の奈良時代始め、当時の高僧「行基」(ぎょうき)が伊勢神宮参拝の折、東の池には雄龍、西の池には雌龍がそれぞれ住むと伝わる池が有ることを知り、自ら観音様を刻み、その池のほとりに寺を創建しました。霊験あらたかなご本尊『十一面観世音菩薩』と脇仕の『地蔵菩薩』『毘沙門天』と、龍神伝説に因み「災難除け」「縁結び」などにたいへんご利益があるとされ、たくさんの参拝者が訪れます。
◇「日本最古の厄除け観音」
約600年前の応永10年5月、本堂が火災に遭った際に、雄龍は燃え盛る炎を飲み込みながら舞い降り、観音様を自らの体で幾重にも巻き付け、また、雌龍は何度も池の水を炎に吹きかけ観音様を火災からお守りになったという伝説が残っています。
こうした「龍神伝説」から、火災という災難から逃れられた観音様と、龍神様の開運招福の霊験あらたかな寺院として知れわたり『災難除け』の御利益と、雄雌の二匹の龍神様が力を合わせて観音様を護られたということから『縁結び』や『子授け』、『安産』に御利益があると言われるようになりました。また、風習として、参拝帰りに自分の身に付けている物を何か一つ境内に落として行くことで一年の厄を落とすとされており、境内でハンカチが落ちている風景は珍しくありません。
◇「初午(はつうま)大祭」
龍神伝説が起こった時代から、特に厄年に関係なく老若男女が毎年、一年の厄災を払う日として3月初の午の日に観音参りをするという風習が盛んになりました。平時も参拝客で賑わう松尾観音寺ですが、この日には一年間で、この日しか執り行わない特別な秘法でお祓いをしていただけます。
平成27年度初午大祭 3月6日(金)・7日(土) ※初午大祭ご祈祷受付時間 8:00~20:00
ご祈祷手ぬぐい
昔ながらの伊勢木綿に国の伝統工芸品の伊勢型紙を用い、日本独自の染色工法の注染めにて色づけし、松尾観音寺にて「災難除け」「縁結び」「子授け」「安産」「心願成就」のご祈祷を施しました。 雄龍と雌龍が寄り添い彩雲を見ている縁起の良いデザインとなっております。常若屋ならではのこだわりが詰まった新作のおかげ手ぬぐい「松尾観音寺」は松尾観音寺にて初午大祭より販売になります。お越しの際は、ぜひお手にとって風合いを感じ取っていただけると幸いです。
伝統工芸品 伊勢型紙
タペストリー棒 をウェブショップに掲載しました。
ウェブショップにタペスタリー棒を新しく掲載しました。
手ぬぐいや風呂敷をタペストリーに変えて、お部屋に飾れるタペストリー棒です。
お部屋を彩るインテリアや手ぬぐいと一緒にギフトとしていかがでしょうか。
木製の深く濃い色合いは和室だけでなく、洋室や様々な空間にも高級感のある和モダンのような雰囲気へ変えてくれます。
◼️ タペスタリー棒の使い方 ◼️
ぜひ、お試しください。
愛
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おかげ手ぬぐい 木製タペスタリー棒 http://tokowakaya.shop-pro.jp/?pid=86846122
伊勢木綿手ぬぐい 熊野本宮大社 http://tokowakaya.shop-pro.jp/?pid=85227542
Rooms30
国内最大ともいわれるファッションとデザインの合同展示会rooms30に出展しております。
おかげさまで前回のRin crossing ブース以来、2度目の出展となりました。
これに際し、従来のラインアップはもちろんのこと、新商品のお披露目もさせて頂いております。
展示会へお越しの際はぜひ Made in Area の常若屋ブースにお立ち寄りいただければと思います。
心よりお待ちしております。
ブースNo:M-62
■開催期間:2015年2月17日(火)~19日(木)10:00~18:00
■開催場所:国立代々木競技場 第一体育館(rooms30内)
■展示会規模:出展ブランド数500/来場数18000名
バイヤーやメディア、その他業界関係者に向けた合同展示会です。
主 催:アッシュ・ペー・フランス株式会社
rooms30 に出展いたします。
伝統工芸品 伊賀組紐
三重グッドデザインを受賞した、常若屋の「伊勢型紙伝統小紋柄 トートバッグ」の持ち手は伊賀組紐です。
今回のバッグの持ち手は絹糸の黒一色ですが、本来の伊賀くみひもは絹糸を主に、金銀糸などを組み糸に使い、伝統的な組台でつくられる。 とくに手で組み上げる ”手組みひも” が有名で、美しく染め上げられた絹糸が織りなす ”組み” 独特の風合いには色あせない魅力がある。 和装の要として、和装品にはかかせない組紐、古来の手法をはぐくみながら、近代感覚に合った優雅な「くみひも(組紐)」として、生活の中に根づいています。 「くみひも」とは、生糸絹糸を主に金銀糸などを組み糸に使い、角台・丸台・高台・綾竹台などの伝統的な組台で、繊細な美しさをもつ紐に編み上げたものをいいます。「伊勢型紙伝統小紋柄 トートバッグ」はバッグの持ち手に「くみひも」と上品な一品に仕上がりました。
伊勢型紙伝統小紋柄 トートバッグ http://tokowakaya.shop-pro.jp/?pid=75779888
デザイナーと産地の仕事
2月18日(水)、三重県総合文化センターにて「デザイナーとの連携による新商品展示発表会」開催されます。
ところ: 三重県総合文化センター 多目的ホール(津市一身田上津部田1234番地)
【商品展示】 13時00分~14時00分、15時30分~17時00分
【プレゼンテーション】 14時00分~15時00分
【 トークセッション 】 15時00分~15時30分
※ゲ ス ト
・生駒 芳子 さん(ファッションジャーナリスト)
・下川 一哉 さん(NPO法人メイド・イン・ジャパン・プロジェクト 代表理事、
元日経BP社日経デザイン 編集長)
・鶴田 浩 さん(NPO法人メイド・イン・ジャパン・プロジェクト 副代表理事、
リアルスタイル株式会社 代表取締役社長)
・本田 勝之助 さん(本田屋本店有限会社 代表取締役)
先に2月5日に日本橋の三重テラスにて発表された商品の三重県での展示会です。
三重県では、伝統工芸や地場産業などライフスタイルの変化等による需要の低迷や消費の縮小などの課題に対応していくため、長い間培われてきた技法や技術を生かしたいと考える県内事業者と自らのアイデアやデザインを生かしたいと考えるデザイナーとのマッチングを行い、現代のライフスタイルにあった、より付加価値の高い新商品開発を支援されています。私たちの常若屋でも昨年度、トートバッグを開発させていただきました。今年はどんな新しい商品が開発されたか非常に興味深いところでございます。
店主
伝統工芸品 伊勢型紙
常若屋のハンカチや手ぬぐいに欠かせない存在の伊勢型紙。
その歴史は古く、室町時代末期(1570年頃)にはすでに存在していたとされております。
江戸時代になると、現在の鈴鹿市白子地区を 中心に、徳川紀州藩の庇護の下に独占企業として、染型紙製作の振興が行われ、型紙 商人は「紀州御用、伊勢型紙」と染め抜かれた堤灯、鑑札を持ち、全国各地を行商 し、「伊勢形紙」が広く知れ渡りました。
本来、伊勢型紙は、友禅、小紋などの柄や文様を着物の生地に染めるために昔から使われてきました。
渋柿によって張り合わせた美濃和紙を台紙とし、彫刻等で図柄を彫っていき、その図柄は実に細かく、図柄の芸術性が評価され、現代では美術工芸品や家具にも使用されています。
画像(七福神)は引彫りで、その他、錐彫り・道具彫り・突彫り・縞彫りなど、様々な彫り方があり、彫刻刀によって使い分けられます。
伊勢木綿 手ぬぐい 七福神 : http://tokowakaya.shop-pro.jp/?pid=84923561
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